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風の住む街  I'm in Kenya。

ことばについて

わたしは言語そのものがすきです。
前からちょこちょこ書いたりしていたのだけれど
なんとなく浮かんでいたことをまとめて書いてみたくなったので
書いてみようと思います。

ああ、ことばっておもしろいなあと思ったのは
中学か高校の国語の授業で
ぞうさんの歌について書かれたエッセイを読んだときだったと思います。
そのエッセイの内容はもうあまり覚えていないんだけれど
ラジオからぞうさんの歌が流れてきて
その歌が届けられたことへの感謝とかそんな感じだった気がする。
ぞうさんの歌を知らないひとはいないくらいだけれど
歌詞を文字としてみたひとはどれくらいいるんだろう?
わたしもそのひとりで、その授業ではじめて見た。
歌詞はほとんどひらがなで書かれていました。

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ぞうさん/まど・みちお作詞

ぞうさんぞうさん 
おはながながいのね
そうよ かあさんも ながいのよ

ぞうさんぞうさん 
だあれがすきなの
あのね かあさんが すきなのよ

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ほんとうにかわいらしい会話で
かあさんと同じながいおはなを得意げに
語っているぞうさんが思い浮かんでくるようです。
この歌を見ていると
ほんとうにハッピーな気分になります。
でも、これが漢字になるとどうでしょう?

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象さん/ まど・みちお作詞

象さん象さん 
お鼻が長いのね
そうよ 母さんも 長いのよ

象さん象さん 
誰が好きなの
あのね 母さんが 好きなのよ

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ちょっと印象が違って見えませんか?
こんなに印象が変わってくるなんて
文字ってすごい!とそのとき目が覚める思いでした。

それから古文を習って、言葉=言の葉、とか
歌で会話を取り交わすとか、すごいロマンティックだし
日本語ってなんて芸術的な言語なのかしらん?と思います。

英語独自の言い回しや言葉ですきなものもあるけれど
やっぱり英語で言葉の奥にひそむニュアンスまでは
まだまだ読み取れません。
留学していたときは、それで結構辛い気持ちになったけれど
今はそういうもんかなあ、くらいの気持ちです。
ネイティブじゃないんだもん。
このブログの英語もたくさん間違いあると思うけど
そこらへんは仕方ないと割り切るしかない。
そういう意味で、アメリカを離れて
英語の呪縛から解き放たれてよかったのかな。

話を戻すと、日本語の美しさを生かすのは
言葉の芸術である短歌や俳句、詩だと思います。
ケニアに詩集を1冊持ってこようと思って
迷いに迷って、結局尾形亀之助の詩集を持ってきました。
彼の詩を読み込んではいないけれど
商店街の蛍光灯のような飾りっけのない言葉が紡がれているので
インパクトありまくり!おしゃれ!という感じの詩では
ないけれど、広告の裏紙に書き留めて
ポケットにがさっとつっこんで持ち歩けるような気軽さ、
気取りのなさがすきです。

ひとつここで紹介したかったのですが
荷物をまとめて置いてきてしまったので
また後日。



by enoringo | 2010-02-02 03:06 | 思うこと

青年海外協力隊21-3でケニアのナクルで生活しています。家のそばからナクル湖が見えて、シーズンになるとフラミンゴで湖の端がピンク色に染まるのが見えます。
by enoringo
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